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■1 BIGの投票内容(発番)につきまして(2017.02.20)[http://www.toto-dream.com/press/20170220.html] このエントリーをはてなブックマークに追加

スポーツくじ「BIG」でランダムなはずの予測結果が2連続で一致するも「偶然」との回答[http://www.excite.co.jp/News/it_g/20170221/Slashdot_17_02_20_1619238.html] 等で指摘されていた件ですが、捏造などではなく実際に発券されていたとの発表がありました。
まずは、画像をご覧いただきます。
totoBIG重複発券の画像。
toto BIGを購入されたことが無い方には、何が問題か分かりにくいかも知れませんが、
  1. toto BIGは、14回の試合の結果がランダムに選択されて発券されることになっている
  2. この画像では、2日に分けて、5口と10口を別々に購入している
  3. しかし、その5口は10口の最初の5口と完全に一致している
ということを示しています。
この画像が捏造でないことは、 のツイートから、発券内容を見れば確認できます。
これの何が問題かという事なのですが、toto BIGは 「指定されたサッカーの各試合の試合結果をコンピュータがランダムに選択」[http://www.toto-dream.com/] として発売されているくじです。
ランダムと言うからには、恣意的な選択が入っていないことは当然として、実用上は真の乱数に近い発券がされることが期待されていると思います。
しかし、これだけの重複が起きたということは、期待に反して「真の乱数に近い発券はされていなかった」という事を意味しています。
真の乱数に基づいていて、これだけの重複が起きたとすれば、これはまさしく天文学的な確率で、「toto BIGを5回買ったら、5回連続で当った」という様なものです。
公式サイトでは。
日ごろからスポーツくじtoto・BIGをご愛顧くださり誠にありがとうございます。

さて、先般インターネット上に『楽天totoサイトにおいて、お客様が第909回BIGを複数回購入した際に、5口分の投票内容が一致していた券面があった。』という事例が掲載されておりました。
この事象につきまして、日本スポーツ振興センター及び『楽天totoサイト』を運営している楽天株式会社において事実確認を行ったところ、実際に販売されていたことを確認いたしました。

また、コンピューターが投票内容(「1」「2」「0」)を発番する際の仕組みにおいて、重複した投票内容の出現はあり得るものであり、この事象につきましても、システムの不具合や不正な操作等によるものではないことを確認いたしました。( 発番の仕組みの詳細につきましては、セキュリティ上の観点から公表しておりません。

今後とも多くのお客様に安心してくじを楽しんでいただけるよう努めてまいりますので、引き続きスポーツくじtoto・BIGをよろしくお願いいたします。

独立行政法人日本スポーツ振興センター
楽天株式会社
「重複した投票内容の出現はあり得る」「システムの不具合や不正な操作等によるものではない」と主張しています。
「重複した投票内容の出現はあり得る」点に関しては「6億はあり得る」というのと同様にあり得る訳ですが、5件連続して完全に重複した事例があったとなると、これは「不正な操作」はともかくとして、「システムの不具合」はあったのではないかと考えるのが自然だと思います。

同じ人がこういう買い方をしたから、たまたま発覚しただけであって、 同じ投票内容が偏って発券されていたということになると、公表されていたのとは違うルールのくじを買っていたということ になります。
恣意的に操作していたというのは、とんでもないことだとして、偏った発券をしていれば、キャリーオーバーの発生にも分配にも影響が出る訳ですから、そういうことはなかったという事を説明する義務はある様に思います。「発番の仕組みの詳細につきましては、セキュリティ上の観点から公表しておりません。」と主張している様ですが、完全にランダムなのだとしたら、公表して問題になることはないはずです。
一方、公表できない理由としてどういうことが予想されるかについてですが、実は、何らかの条件で偏った発券が行われる問題が実はあったのではないかと思います。
toto BIGの抽選は、3択を14回ですから、3^14の組み合わせ。暗号で使う様な乱数からすれば、たかだか4,782,969通りです。ビット数にすれば、22ビットちょっとです。
乱数の種の取り方がまともで、そこから乱数を生成する仕組みもまともだったら、実用上、似たような発券が観測されるはずはありません。
22ビット程度のエントロピーを確保できないシードを使っていたとなると、そもそも、「ランダムに選択」という意味を、「適当に選択」程度に考えていたのかも知れません。もし、そうだとしたら、これは目的に対して不具合だと言わざるを得ないと思います。
翌日にログインした他人のクッキーが通用しちゃう様な話です。
こういうくじの場合、期待値がどうこうというより、当たるかどうかが問題ですから、同じ投票内容のくじを2本買っても、購入する側にメリットがありません(その2本が当選したら、2本で分配ということになりますから)。となると、実際のところ、どこで買うかとか、どう買うかが、結果として勝率に影響していた様な問題もあるのではないかと想像されるわけで、もし、そういう影響がある問題だったとしたら、公表したくないという意識が働くことは想像されるところです。

しかしこの問題。ロトをクイックピックで買うのとは、似て見えるかも知れませんが違う問題だと思うのです。ロトは、そもそもが自分で選択できる訳で、クイックピックを使ったら、クイックピックにくせがあって、同じ選択がたくさん出てたとしても、抽選が後世に行われている限り、くじ自体の公正さは損なわれません。
しかし、toto BIGに関しては「ランダムに発券される」ということを前提にしている訳ですから、それに偏りがなるとなれば、違うルールのくじを買っていたということになります。期待値上は同じになったとしても、ルールが違えば買い方も違ってくる訳ですから、ここをうやむやにしてはいけないと思います。
いずれにしても、この話題を通じて、 適当に選ぶというのと、統計的にランダムに選ぶっていうのと、暗号学的にランダムに選ぶって言うのは違う ということが認識される機会になったかも知れません。

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