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■1 続・公共図書館に関する12の質問[http://www.nantoka.com/~kei/diary/?20131221S1][図書館] このエントリーをはてなブックマークに追加

年末に、「公共図書館に関する12の質問」と題して、公共図書館について思うところを書いてみたのですが、趣旨に賛同いただいて、記事を書いてくださったり、取り上げて下さった方が何人かいらっしゃいます。
私が見つけ出せた限りで恐縮ですが、ご紹介させて頂きます。

もう一つ、うれしいことに、図書館員の方から寄稿を頂きました。感謝して、掲載させて頂きます。

ある図書館員の方から頂いた「公共図書館に関する12の質問」について:

どのように図書館を利用していますか?

最短の図書館は立地があまりよくないため、なかなか定期的に通うという訳にいきません。「読みたい時に読みたい本」という感じで借り出しています。ただ、自分の中に課題や悩みが出来た時、解決の手掛かりになりそうな本を手当たり次第に探す、というような場合にはとても助かります。また子育て中も大変助かりました。絵本や児童書は意外と高価な上、幼いときは特にその子が何を好むか分かりませんし、子どもの成長はとても早く読む本もどんどん変わりましたので。

図書館カフェをどう思いますか?

決して、「必」要ではないと思います。もしあれば、利用スタイルがいくらか多様になるとは思いますが。ドリンクとスナックを昼食に挟んで、一日中、調べもののために滞在するようなケースや、読み聞かせボランティアの打ち合わせなどが、実際に本を手に取りながら出来るというようなケースが予想されます。しかしそれは図書館機能の根幹に影響することではないと考えます。

図書館と本屋さんとの違いは何ですか?

様々なスタイルの本屋さんがあるとは思いますが、一般的に本屋さんは「売れるものを置く」ものだという印象です。図書館は、あらゆる分野の知を住民に提供するものだと思います。

公共図書館の受益者は誰でしょう?

直接的な受益者はその市町の住民だと思います。ただ、図書館を利用し、多くの思想に触れながら子どもたちは育ち、様々な場所で新たに文化を作り出していくのでしょう。また(少々大げさに聞こえるかもしれませんが)公共図書館がそこに存在したことで、救われた命があったということも皆無ではないと思います。そう考えると、ひいては国民全体が受益者と考えられるのではないでしょうか。

利用者はお客さんでしょうか?

やはり「お客さん」という言葉には、「対価を払う」といった印象を感じてしまうので、この言い方は適切ではない気がします。図書館員が利用者に対するホスピタリティを重視したり、より良いサービスを追及することと、利用者をお客さんと見做すことは、直結するものではないとも思います。利用者は図書館を利用すると同時に、図書館を育てていくものだと思います。
ただし、このことと、職員が利用者に対し「お客さま」と呼びかけることとを一緒くたに考えるのはどうかと思います。

開館時間は長いほど、開館日数は多いほど良いのでしょうか?

開館時間を延ばすことは、必ずコストを伴います。24時間365日開館していれば、より便利に感じられるかもしれませんが、それでコストが倍増したり、さらには図書館機能が低下したりすれば、却って弊害となるでしょう。私が住む地域では、夜7時を過ぎれば、駅前の通りであっても人通りはほとんど無くなり、学習塾からの窓明かり以外真っ暗という感じです。開館することで犯罪に遭うリスクの方が高まるのではないでしょうか。

図書館にベストセラーは必要でしょうか?複本を買うのはどうでしょう?

図書館で本を選書する際、「ベストセラーかどうか」が判断材料とされることはないでしょう。その図書館の蔵書として必要と思われれば購入される、というだけのことだと思います。(購入後に文学賞を取ってベストセラーになることもあるでしょうし)
また単純に「複本が良い、悪い」という判断をすることは難しいです。本一冊ごとに、その判断が異なるのではないでしょうか。保存用としてある程度綺麗な状態で残しておきたいもの、ロングセラーの作品で買い替えが必要となるもの、季節ものの絵本で特定の時期に複数から要望が出るものなど、状況は様々なのではないでしょうか。どこの公共図書館も、予算が潤沢な訳ではないでしょうから、むやみやたらに複本を購入してしているとは考えにくいです。

学習室は必要でしょうか?

受験や資格試験のために、個人の資料を持ち込んで勉強する場所、という意味での学習室であれば、必ずしも必要だとは思いません。あれば、便利に利用されるものだとは思いますが。図書館の資料を閲覧したり、調べものをしたりするための座席やスペースは、充分に必要だと思います。

公共図書館はなぜ無料で利用できないといけないの?

図書館の受益者について考える時、無料であることは大前提です。

図書館の自由って何?

「図書館の自由に関する宣言」は、国民の「知る自由」を保障することを説明するものだと思います。私たちが現代社会の中で物事を判断する際、あらゆる情報が提供される状況でなくてはならないと思いますし、図書館はその機能を果たすべきものということではないでしょうか。

図書館にリコメンドサービスはあったほうが良いと思いますか?

貸出履歴の問題をさておいても、リコメンドサービスがあったほうが良いとは思いません。図書館での特集や展示、新着本リストやパスファインダー、文学賞の受賞情報や新聞や雑誌の書評などで、既に十分なリコメンドではないかと考えています。個人として読みたい本や必要な情報は、時々によって変わりますし、「今、あなたの読みたい本はこれでしょう?」と薦めるようなことが図書館のサービスであるとは思えないのです。

電子書籍が普及すると公共図書館はどうなっていきますか?

紙の本を、紙のイメージのままデジタル化した電子書籍にはあまり魅力を感じていません。ただ、電子書籍の形でしか存在しない情報の場合、収集と提供を考えなくてはならないのではないかと思いますし、また、紙のままでは情報を得られない利用者に対して、電子書籍は重要な媒体となるという期待はしています。(図書館と離れますが、デジタル教科書などはもっと進化した形で普及し、すべての児童に等しく情報を提供できるようになってほしいと思っています)

電子書籍の普及によって公共図書館がどうなるかということより、住民が必要な情報を適切に手に入れることが出来るよう、図書館はこれからの電子書籍を積極的に利用し提供して行く方向性を持たなくてはならないのではないかと思っています。

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[単行本]劇場型首長の戦略と功罪: 地方分権時代に問われる議会[http://www.amazon.co.jp/%E5%8A%87%E5%A0%B4%E5%9E%8B%E9%A6%96%E9%95%B7%E3%81%AE%E6%88%A6%E7%95%A5%E3%81%A8%E5%8A%9F%E7%BD%AA-%E5%9C%B0%E6%96%B9%E5%88%86%E6%A8%A9%E6%99%82%E4%BB%A3%E3%81%AB%E5%95%8F%E3%82%8F%E3%82%8C%E3%82%8B%E8%AD%B0%E4%BC%9A-%E6%9C%89%E9%A6%AC-%E6%99%8B%E4%BD%9C/dp/462306199X%3FSubscriptionId%3DAKIAIYKMKBZLJ3Y55SZA%26tag%3Dkeisdiary-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D462306199X]:

[単行本]橋下「維新の会」の手口を読み解く―競争、統制、自己責任[http://www.amazon.co.jp/%E6%A9%8B%E4%B8%8B%E3%80%8C%E7%B6%AD%E6%96%B0%E3%81%AE%E4%BC%9A%E3%80%8D%E3%81%AE%E6%89%8B%E5%8F%A3%E3%82%92%E8%AA%AD%E3%81%BF%E8%A7%A3%E3%81%8F%E2%80%95%E7%AB%B6%E4%BA%89%E3%80%81%E7%B5%B1%E5%88%B6%E3%80%81%E8%87%AA%E5%B7%B1%E8%B2%AC%E4%BB%BB-%E5%B0%8F%E6%A3%AE-%E9%99%BD%E4%B8%80/dp/4406055789%3FSubscriptionId%3DAKIAIYKMKBZLJ3Y55SZA%26tag%3Dkeisdiary-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4406055789]:

類似点の多さに驚く。というよりこれらの手法を表面的に真似たものなのかも知れない。
「本来、高度なバランスの上に検討される物事を単純化し、二極化した論に落とし込んでしまう」「敵を作って攻撃する」「敵を抵抗勢力と位置づけ、自らの政策がうまくいかないのを敵のせいにする」…

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Bio:前田勝之(まえだかつゆき)。長崎在住。コンサル、SE、プログラマー、 なんとか株式会社代表、非常勤講師(情報セキュリティ)。 セキュアド、テクニカルエンジニア(SV,NW)。サーバ管理とWeb日記を10年ほど。 ネットとリアルの接点に関心あり。食べること・歌うこと・愛すること・作ること・飲むこと。おいしいものがぜんぶすき。

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