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■1「この議会にして、この市政あり」[武雄市] このエントリーをはてなブックマークに追加

青陵中学校の件[http://www.nishinippon.co.jp/nnp/saga/article/57381] について記事を書こうと思っていたのですが、それより先に書いておきたいことがありましたので、比較的整理しやすいこちらの件について簡単に書くことにします。

本日(11日)の武雄市議会の、 谷口攝久議員の一般質問[http://www.ustream.tv/recorded/41588855] の中で、以下の様なやり取りがありました。
速記録が、 武雄市からも公開[https://www.city.takeo.lg.jp/info/docs/20131211gi03.pdf] されています。動画を確認される方は、時刻を参考にしてください。
※YouTubeの動画にリンクを貼りました(2013-12-14)。

[2013-12-11 13:35:20]
谷口議員/…それについて、教育長、どう思いますか。

議長/樋渡市長。

樋渡市長/1点、聞きます。先ほど九州国立博物館で武雄の蘭学展があったのは、私も行ましたし、いろんな報道され、高い評価をいただいているのは、ありがたく思ってます。 先ほど、おうかがいすればよかったですが、その中で蘭学館からいろいろ持って行ったと、お聞きします。いろいろとは、なんですか?その中身を教えてください。いろいろとはなんでしょうか?

議長/24番 谷口議員

谷口議員/蘭学館から貸し出した資料、国立博物館にお貸し出した資料については、教育委員会が所管して出している。いろいろですよ。

[2013-12-11 13:37:00]
樋渡市長/いろいろ持って行かれたと、速報の記録を拝見しましたが、教育委員会に聞くのは筋違いです。いろいろ、とおっしゃって、そのいろいろは何か?

議長/24番 谷口議員

谷口議員/手元にありませんので、休憩してもらって、調べて。
中身がわからんじゃない、確実に、皆さんに教えたいから言っている。
そこまで…。休憩してください。
武雄市議会 平成25年12月11日 谷口攝久議員一般質問

まず、ここまでなのですが、議員は教育長に答弁を求めています。それを議長が勝手に、市長に指名をし、議員の一般質問の時間中にも関わらず、市長の勝手な逆質問を行わせている訳です。
それに対し、谷口議員は、「何を貸し出しているかは、教育委員会が所管している」「私に質問するのであれば、正確に答えたいから確認のための休憩を要求する」としている訳です。
これは、全く以て正当な話でして、一般質問というのは、議員が執行部に対して質問をするものであって、執行部を代表する市長が議員に対する質問をするものでは、ありませんし、一般質問には議員の持ち時間が定められています。

「休憩を求める」「認めない」とやり取りは続きます。

[2013-12-11 13:38:08]
谷口議員/武雄の大砲ね、それから、蘭書関係とそういうのも出ておりました。嘘嘘、と言わず、聞いてください。

議長/答弁を求めているんですか?
樋渡市長。

樋渡市長/やっぱり思いつきと嘘だったんですね。蘭書関係は一切出ておりません。蘭学館からでたのは、大砲の3つだけでございます。蘭書については一切出ておりません。ですので、やっぱり 何も調べることなく、こうやって思いつきのまま、色々でてるって言うことで、市民の方々に、見ている方に誤解を与える表現というのがここでも垣間見えたなとそのように感じております。
武雄市議会 平成25年12月11日 谷口攝久議員一般質問

谷口議員は、九州国立博物館で行われた、 武雄蘭学の軌跡[http://www.kyuhaku.jp/exhibition/exhibition_pre102.html] を見て来られた上で発言している訳です。
この様に、発言回数や時間の制限、議長の議事の中、反論が許されない中で一方的に相手を嘘つき呼ばわりすることが、議会という場で許されて良いのでしょうか。

「江戸のサイエンス−武雄蘭学の軌跡−」出品目録[http://www.kyuhaku.jp/exhibition/images/topic/102/h01.pdf] が、九州国立博物館の 「武雄蘭学の軌跡」のページ[http://www.kyuhaku.jp/exhibition/exhibition_pre102.html] に掲載されていますが、『日用百科事典』『和蘭軍の服制と武装』等の 武雄市重要文化財に指定された蘭書[http://www.city.takeo.lg.jp/kyouiku/bunkazai/pages/bunkazai/bunkazai-432.htm] をはじめとして、大砲以外にも、武雄蘭学に関わる数々の重要な所蔵品が出品されていたことは、展示を見に行った方には分かることです。
「大砲の3つだけ」等というデタラメは、いったい誰に向けたものだったのでしょうか。それまでして、かつての蘭学館を貶めたい理由があるのでしょうか。憤りを感じています。

そもそも蘭学館は、昭和47年に武雄鍋島家から寄贈を受けた資料を常設展示するために作られた施設です。西暦2000年、日蘭交流400年の秋に蘭学館ができるまで、これらの貴重な資料は文化会館の資料室に眠っていました。これらの資料を、文化活動・研究活動に資することを目的として、武雄市図書館・歴史資料館が作られたという経緯がある訳です。
そういった経緯に向き合うことは、決してしたくないのだろうなと感じました。

たまたま先日、鎌倉市の議会中継を夜遅くまで見る機会がありましたが、少なくとも議長の議事進行は、規則に則ったものだった様に思いました。
この市議会にして、この市政ありということかも知れません。武雄市の市政について、少しでも疑問を感じた方。ぜひ、 谷口攝久議員の一般質問[http://www.ustream.tv/recorded/41588855] の該当部分だけでもご覧ください。

12月12日追記:

昨日の市議会の件。本日の議会の一般質問の最後で、谷口議員が資料を提示して、大砲だけでは無かったという事実を説明しようとしました。
武雄市議会H25.12.12一般質問 朝長 勇[http://www.ustream.tv/recorded/41617420] の録画の、44分あたりからです。

昨日の議会で、議長は、

議長/調べてもし御質問があるならば、あすまで一般質問はありますので、その中で報告とあれば。
武雄市議会 平成25年12月11日 谷口攝久議員一般質問

としていましたから、これは正当な説明だった様に思います。
しかしながら、この説明は、与党議員と議長のやり取りによって、議事録には残されないこととなりました。
資料に基づいた説明が議事録に残っては困る人がいたのでしょうか。

議事録には残されないことになりましたが、多くの方の記憶には残ったのでは無いかと思いますし、市議会の記録に残らなくとも、多くの方が語り広めることになるのでは無いかと思います。
この時代にあって、自分に都合の悪い発言や情報をブロックし、削除し、時には圧力を掛けて抹消しようとすることの愚かさを理解して頂きたいと思います。

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■1 公共図書館に関する12の質問[https://twitter.com/search?q=%23%E5%85%AC%E5%85%B1%E5%9B%B3%E6%9B%B8%E9%A4%A8%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B12%E3%81%AE%E8%B3%AA%E5%95%8F&src=typd&f=realtime][図書館] このエントリーをはてなブックマークに追加

Twitterの方では、 鎌倉市「通販サイト」開設前に中止[http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/20131220/CK2013122002000160.html] のニュースが話題になっていましたが、これは、まだ追及が始まったばかりの話だと思いますので、今回は違う話をします。

以前から、公共図書館に対する私自身の思いをつづってみたいと思いながら、なかなか機会が無く、文章を書きだせないでいました。

と言ったことを思いつきまして、呼びかけてみたところ、12に届きそうな質問が集まりましたので、あまり考え込まずに、自分の思いをつづってみたいと思います。


どのように図書館を利用していますか?

利用している図書館が2週間の貸出期限ということもあって、2週間に一度、定期的にじっくり読みたい本を選んで借りてきています。
長崎市立図書館は、WebOPACで検索した本を、最寄りの分室で借りて、またそこで返すことができるので、読み終わる頃に取り寄せを入れておいて、届いたら返却と一緒に借りてくる感じですね。
こういう形で借りてくる本は、新しい本はほとんどありません。最近読んだ本の著者が書いた本、あるいは近い分野、もう少し掘り下げて読んでおきたい本を選んで借りることが多いです。
一方で、調べ物の時は本館に行って集中的に調べるという感じです。あたる資料は多いですが、必要なのは記事単位ということが多いですから、もっぱらコピーサービスやデータベースサービスを使っています。

図書館カフェをどう思いますか?

あると良いんじゃないかと思います。特に集中的に調べものをする時には、遠くに離れないで息抜きできる場所があったり、昼ごはんを食べに出かけないで済むのはありがたいです。
ですけれど、私自身は、自分の本でも本を読みながら飲み物を口にする習慣が無いので、汚損の問題を考えた時に、あえて貸出前に利用できる様にする必要性は感じません。そもそも、文字を見て疲れた時の息抜きなのですから、息抜きの時くらい、文字ではなく緑を見ていたいと思います。

図書館と本屋さんとの違いは何ですか?

もちろん、公共施設と商業施設の違いが大前提にあると思うのですが、ストックとフローの違いだと感じます。
仮に公共の本屋さんというものができたとしても、そこで供給されるのはフローでしょうし、立ち読みできる本屋さんは図書館ではありません。

公共図書館の受益者は誰でしょう?

市立図書館であれば市民。県立図書館であれば県民全体だと思います。
これは、利用者という意味ではなく、図書館の存在と利用者を通じて、住民全体に何らかの利益をもたらすものだという意味です。
例えば、何か趣味などで知りたいことがあるおばあちゃんのために、図書館に行って調べてきてあげる。そういうパターンもあるでしょう。
長崎の事例で言えば、県外の作家の方が図書館に通い詰めて資料を調べて、長崎を舞台にした本を書く。それによって、観光に来る方が増える。
図書館に来館する人だけが受益者ではないということを強調しておきたいと思います。

利用者はお客さんでしょうか?

「公共図書館の受益者は誰でしょう?」の質問を踏まえますが、図書館のサービスを提供する職員と利用者は、住民全体に図書館の恩恵を届ける上で、パートナーであると思います。

開館時間は長いほど、開館日数は多いほど良いのでしょうか?

もちろん開館時間が長いほど、来館する機会は増えます。ですが、これは必ずコストを伴います。目に見えるコストは掛からないとしても、目に見えない部分で何かが犠牲になっています。
例えば、月曜日の閉館日を無くすことは難しいことでは無い様に見えますが、例えば県域の職員の研修の様な行事は月曜日に開かれることが多いです。月曜日の休館を無くす際は、県域での連携に支障が無いように配慮が必要になってきます。開館時間の延長や、休日のシフトは、スタッフ同士の連携に影響が出る部分を考慮しなければなりません。
一方で、開館時間を延長すると、そのコストに見合っただけ、より図書館は活用されるのでしょうか。
図書館は基本的には、目的型の施設のはずです。読みたい本、解決したい課題、知りたいこと、調べたいことがあって来館する施設だと思います。もちろん、立ち寄り型の利用を否定するわけではありませんが、目的があって来館する利用者のサービスを考えた上で、無理が無い範囲に設定するのが良いと考えます。
開館時間を延長すれば、利用者は増えそうに思いますが、閉館直前に来る利用者がシフトすることになるだけかも知れません。
本当に図書館を利用しようと思っている人が利用できないという状況があるとすれば、交通の問題、アクセスの問題と同様に対応するべきだと思います。
しかし、闇雲に開館時間を延長することには、実は犠牲にあるものがあるという観点から同意できません。

図書館にベストセラーは必要でしょうか?複本を買うのはどうでしょう?

ベストセラーだから蔵書すべき、蔵書しなくても良いとは考えません。ベストセラーだからという判断では無く、利用者が望むから蔵書するということだと思います。
その中で、利用を望む利用者が多く、予約して1年経っても読めない等という状況があれば、複本として同じ本を蔵書することになると思います。1年経っても読めない本は、利用者にとっては読めない本ですし、ある程度の時間が経っても予約が残る本は、一時の流行ではなく読みたい利用者がいるということです。
図書館で本を選ぶことは、買わない本を選ぶことで、複本を買うことによって、費用の上では買えない本が出てくることになります。もっと長期的に利用される本を買うべきだという主張もあるでしょう。
しかし、少なくとも市町村立の図書館では、一般的な文芸書は所蔵期間の間に50回利用されれば、減価償却という考え方をすれば「元を取った」資料だと考えることもできると思います。一方、良く利用された本だから、時間が経っても利用される可能性も高い訳ですから、ある程度状態が良い本を残しておく必要もあります。
利用されるかどうか分からない本を買うよりも、複本を買った方が、より買った本を活用できるという見方もできる訳です。
そういった見方をした時、一般的な公共図書館において、複本の購入が蔵書構成に悪影響を与えることをさほど心配する必要はないと思います。

学習室は必要でしょうか?

「学習室」を、図書館資料を利用しない学習のために利用するための席として話を進めますが、必要かどうかは、立地次第になると思います。もし、学校の図書館や付近の公民館等の施設が、主に中高生の学習のための場所を用意しているのであれば、不要かも知れません。
一方で、もし中高生が図書館の資料を使った学習をする場所が無いのだとしたら、その図書館は中高生を利用者として受け入れていないことになります。

公共図書館はなぜ無料で利用できないといけないの?

図書館法と著作権法によって説明することもできると思いますが、ではなぜそれらの法律で無料でなければならないとしているかの説明にはならない様に思います。
私自身は、公共図書館は、言論の自由を通じて民主主義を支える装置の一つだから、著作権法には権利制限があり、図書館法では対価を徴収してはならないとしているのだと考えています。

図書館の自由って何?

「図書館の自由に関する宣言」は、図書館が利用者に宣言したもので、憲法を演繹したものだと考えています。

図書館にリコメンドサービスはあったほうが良いと思いますか?

実装に依ります。貸出履歴を保存しないといけない仕組みだったら無い方が良いと思います。
この話は、 Library 2.0 とその先へ[http://www.nantoka.com/~kei/diary/?20130822S1#T201308221S4] として書きましたが、図書館単独で実現するよりも、利用者に読書履歴を渡して、読書履歴を手にした利用者が自由に好きなサービスを使う…という形の方が発展するのではないかと思います。

電子書籍が普及すると公共図書館はどうなっていきますか?

電子書籍がロングテールを支える様になってくれば、また状況が変わるのかも知れませんが、当初は、貸出や督促の負荷が減ることが、図書館を変化させると思います。
ここで、電子書籍を導入したから、職員が削減できる…という議論になることを心配していて、そうなってしまうと、電子書籍で読める本だけが利用されやすい本になってしまうのでは無いかという心配をします。
私にとって、図書館の魅力は、ストックとロングテールです。それを損なう様な状況にならない様に、うまく導入が進めば良いなと思います。


ということで、まずは私が思うところを書いてみました。
あなたも同じ質問、あるいはところどころ違う質問を作って、記事を書いていただき、 公共図書館に関する12の質問[https://twitter.com/search?q=%23%E5%85%AC%E5%85%B1%E5%9B%B3%E6%9B%B8%E9%A4%A8%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B12%E3%81%AE%E8%B3%AA%E5%95%8F&src=typd&f=realtime] に投稿して頂ければ嬉しく思います。

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