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■1 シリーズ・クロールとDoSの違いと業務妨害罪と(13) - 中野区立図書館の不思議[http://www.nantoka.com/~kei/diary/?20100823S1][LibraHack][電子自治体][プライバシー] このエントリーをはてなブックマークに追加

そこで、私も図書館の担当者に聞いてみました。
「中央図書館りぶらに導入した蔵書検索システムは、全国のいくつかの図書館でも使用しているもので、この5年間、特にこのようなトラブルは起こっていない。しかし、コンピュータの技術革新はたいへん早く、 今回のようなWebサイトの利用形態などは5年前には想定できなかった。」
とのことでした。
に対して、 オートメータ君は5年前からあった[http://takagi-hiromitsu.jp/diary/20100824.html] とか、そもそもGoogleが既にあったとか、十分に反論が挙がっているのだけれども、私も本棚を探してみたら、

[単行本]Webクライアントプログラミング[http://www.amazon.co.jp/Web%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%82%B0-%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%B3-%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%B3%E3%82%B0/dp/4900900621%3FSubscriptionId%3DAKIAIYKMKBZLJ3Y55SZA%26tag%3Dws%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4900900621]:

という懐かしい本が出てきた。
奥付を見てみたら、初版第一刷発行は、1997年9月29日とあった。 5年前どころか20世紀の話だ
奥付
もっとも、この議論、「誰が想定できなかった」のか主語抜きな発言に基づいていて、 「彼らが想定できなかった」のは事実なのであろう。
閑話休題。
100万レコードからのLIKE検索[http://www.nantoka.com/~kei/diary/?20100827S1] で触れた中野区立図書館だが、Webページを見ると。何だか不思議がいっぱいだ。今日は、皆さまに中野区立図書館の不思議をご紹介したい。

いつまでも「卒業」できない中野区立図書館の不思議:

昨日の日記[http://www.nantoka.com/~kei/diary/?20100827S1] でも触れたが、たまたま目についた「卒業」という本を検索してみているのだが、これがいつまで待っても検索できない。 うまいこと[http://twitter.com/dechnostick/status/22315937810] を言った人がいたので、サブタイトルに頂いた。
ちなみに「入学」は、時間が掛かるがなんとかできて、「留年」は簡単にできるようで、なかなか厳しい進級システムになっている、 中野区立図書館の第一の不思議だ 中野区の図書館利用者は、一体、どうやってこの本を検索しているのかと考え込んでいたのだが、 AmazonでISBNコードを調べておいて、ISBN検索する とか、 「ソツギョウ」で検索するとなぜか検索できる といった、超絶なバッドノウハウが流布している模様だ。
読みたい本を探すのに、こんなに超絶なノウハウが必要な中野区のシステム。区民の方は困っていないのだろうか。

「しかしながら、これを修正するには、大規模なシステム改修が必要」:

そういった意見が挙がっていないかと思って、「図書館に寄せられたご意見・ご要望の紹介」を読んでみた。この様に、意見や要望と回答を公開する姿勢は評価に値する。今回の件で、厳しい意見も恐らく多く寄せられると思うが、それに真摯に答えてこそ本物だと思う。ぜひ継続して頂きたい。
さて、Webあるいは検索システムに対する不満や意見だが、これはいくつも寄せられていた。
しかし、気になるのは「HPについて区民から苦情を言われたことはない」との発言。神田記者の記事によると中野区でも閲覧障害が起こっているはず。
という説明をされている様だが、 ここにあるのは「意見」と「要望」であるから「苦情では無い」ということだろうか。中野区立図書館の第二の不思議だ。
システムに関して、いくつかの「意見」と「要望」があるが、平成20年9月のご意見・ご要望として、興味深いものがあった。
現在ネットで新着図書を確認しようとすると新着図書の件数が多すぎてチェックするのに手間がかかり過ぎます。
新着図書のページの左下にある更新日を信用してチェックすると毎日新着図書が更新されている事になりますので新着図書を早く読みたいと思った場合毎日チェックする必要があるのですが、現在の仕様ですと重複してチェックをしなくてはならず、件数が多い分類ですとそれに時間を取られすぎてしまいます。
中野区立図書館に寄せられたご意見・ご要望 2008年9月分, 中野区立図書館, 2008年9月
どこかで聞いたような話ではなかろうか。
これに対する図書館側の回答は以下の通り。
新着図書の表示件数が現在は20件しかされず、本が探しにくいという点につきましては、ご指摘のとおりです。 しかしながら、新着図書の場合、蔵書検索とは違う仕組みで結果を表示している関係で蔵書検索のような表示検索の選択ができない仕様になっております。 これを修正するには、大規模なシステム改修が必要となり、すぐに対応することはできません。次期システムでの課題とさせていただきます。
中野区立図書館に寄せられたご意見・ご要望 2008年9月分, 中野区立図書館, 2008年9月
この、「しかしながら、これを修正するには、大規模なシステム改修が必要となり、すぐに対応することはできません。」→「次期システムでの課題」という回答は他の要望に対する回答でも、随所に見られて、中には、もっともだというものもあるのだが、テンプレの様に使われている感がある。
「これはバグでしょう?直せないんですか?」「バグでは無い。これを修正するには、大規模なシステム改修が必要だ。」等というやり取りが行われているのではなかろうかと心配で仕様が無い。
いずれにせよ、この利用者が、区の税金を必要とする「大規模なシステム改修」に頼らず、自らの工夫で対応しようとしていれば、今回の事件と同じ様な事件が起きていた可能性は大いにある。

サードパーティウェブビーコン:

中野区立図書館のページにGoogle社の ウェブビーコン[http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%83%96%E3%83%93%E3%83%BC%E3%82%B3%E3%83%B3] が埋め込まれていることを、 dechnostick氏のTweet[http://twitter.com/dechnostick/status/22240245028] で知った。
HTMLソースを確認してみたところ、確かに以下の様にウェブビーコンが埋め込まれている。
http://www3.city.tokyo-nakano.lg.jp/tosho/


埋め込まれているウェブビーコンは、小さい画像ファイル等をページに埋め込んで、閲覧者を追跡する仕組みで、Google社はこのウェブビーコンによって、閲覧者を追跡し、アクセス統計を作成するサービスを提供している。
中野区立図書館もこの仕組みを使って、ページ閲覧者のアクセス統計を分析しているのであろうが、 個人情報保護の観点から見て問題を感じなかったのであろうか。第三の不思議だ。
もちろん、「Google社は信用できるから、個人情報を提供しても不安はない」という人もあるだろうが、そうでない人もいる。
この日記でも Google Analyticsを使用[http://www.nantoka.com/~kei/policy.html] しているので、「そうでない人」は、閲覧を避けているかも知れない。
しかしながら、中野区立図書館は公共図書館であるから、「そうでない人」も安心して利用できなければならないのではないだろうか。
中野区個人情報保護方針
中野区[http://www.city.tokyo-nakano.lg.jp/] は、公式ホームページに 個人情報保護方針[http://www.city.tokyo-nakano.lg.jp/dept/153000/d007077.html] を掲げて、
収集した個人情報は、収集目的の範囲内で利用し、保護条例に定める場合を除き、いかなる個人情報も外部には提供しません。
としているが、アクセス履歴は個人情報では無いのだろうか。
条例[http://www.city.tokyo-nakano.lg.jp/reiki/reiki_honbun/aq60000201.html] では、
個人情報 個人生活に関する情報で、 特定の個人が識別できるものであって、文書、図画、写真、フィルム、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。以下同じ。)その他の記録媒体に記録されるもの又は記録されたものをいう。
と、「特定の個人が識別できるもの」を個人情報としているが、昨今のネットワーク事情を考えれば、IPアドレスは半固定の利用者も多く、他のアクセスログと突き合わせることは容易になりつつあるし、当然のことながらプロバイダに開示請求を行えば、「特定の個人が識別できる」訳であるから、生のアクセス履歴はいわゆる狭義の個人情報には該当しないにせよ、個人に密接に結び付く情報として管理すべき情報であると考えられる *1
そういう情報を、何の説明も無く、第三者であるGoogle社に提供していることが不思議でならない。
詳細表示時のウェブビーコンパラメータ
ちなみに、このウェブビーコンによって、閲覧者のどの様な情報が提供されているか確認してみたところ、 検索結果等から詳細表示を行うと、利用者がどの本に関心を持ったのかの情報がGoogle社に提供される状態になっており 、 パラメータ中の「http://www3.city.tokyo-nakano.lg.jp/tosho/asp/Syousai_w.asp?TosCode=00111906819」を開くと、関心を持って詳細表示を行った書籍が表示される。
まさに「あなたの個人情報が危ない!」だ。
*1: 「基本4情報ではないから個人情報では無い」のであれば、電話番号も携帯電話番号もメールアドレスも、「個人情報では無い」。

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Bio:前田勝之(まえだかつゆき)。長崎在住。コンサル、SE、プログラマー、 なんとか株式会社代表、非常勤講師(情報セキュリティ)。 セキュアド、テクニカルエンジニア(SV,NW)。サーバ管理とWeb日記を10年ほど。 ネットとリアルの接点に関心あり。食べること・歌うこと・愛すること・作ること・飲むこと。おいしいものがぜんぶすき。

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